ITアウトソーシングガイド:定義、タイプ、モデル、および使用する理由
ITアウトソーシングは、多くのプロジェクトやビジネスにおいて、最重要視されています。ITアウトソーシングは、あらゆる企業の機会や改善のための戦略的アプローチであると同時に、業務にテクノロジーを導入する際のコストの障壁を最小化する方法なのかもしれません。それでは、ITアウトソーシングとは何か、その種類、モデル、メリットについて、ITアウトソーシングの完全な紹介を始めましょう。
目次
①ITアウトソーシングとは?
情報技術(IT)アウトソーシングとは、企業が自社のITニーズに対応するために、第三者の企業や代理店に依頼することです。
これらのITニーズは次のようなものです。
- カスタム・ソフトウェア開発:顧客のビジネスニーズやワークフローの最適化に対応した専用ソフトウェアを開発する。
- ソフトウェアテスト:顧客のビジネス目標を理解し、品質保証のための単体および統合テストサービスを提供する。
- クラウド・コンピューティング:ストレージやコンピューティングパワーなどのコンピュータシステムリソースを提供し、ビジネスの俊敏性を高め、低コストでITの複雑性を低コストで軽減すること。
- モバイルおよびウェブ開発:ウェブサイトまたはネイティブ・モバイル・アプリを開発して、ブランド体験を向上させ、より多くの消費者を引き付ける。
- メンテナンスとサポート:24時間365n日年中無休の監視、問題の修正、および専用のメンテナンスを通じて、社内のウェブ運用チームを支援する。
- ブロックチェーン・コンサルティング:ブロックチェーン・サービスを提供することにより、リスクを軽減し、トレーサビリティとサイバーセキュリティを改善して、企業がよりスマートに運営できるようにする。
- データサイエンス:ビッグ・データおよびストリーム処理ソリューションとコンピューティング方法論を利用して、問題を解決したり、データに隠れるパターンを見つけたりするのを支援する。
- 物のインターネット(IoT):スマート・ビル、センサー、駐車場、交通ソリューションなどの大規模なIoTパブリックおよび商用プロジェクトの開発および実装をする。
- UI及びUX設計:エンタープライズ・システム、ウェブ・ポータル、及びモバイル・アプリ向けのユーザーフレンドリーな設計の作成など、詳細指向のサービスを提供する。
- MVP(Minimum Viable Products)開発:アイデアのテストと検証に必要なソフトウェアを使用して、アイデアをMVPに変換する。これにより、企業は、価値のある提案とビジネス・モデルに応じた最も良い決定ができる。
IT機能をアウトソーシングする主な目的は、比較的低コストで可能な限り最高のサービスを得ることです。さらに、アウトソーシング・パートナーがタスクを実行する間、ビジネスの成長に役立つコア活動に自由に集中できます。
②ITアウトソーシングサービスの分類
ニアショアアウトソーシング
自国と国境を接する国の企業にIT関連の仕事を委託するプロセスのことです。ニアショアアウトソーシングの場合、双方間のコミュニケーションと移動が容易です。
オフショアアウトソーシング
これは、フィリピン、インド、中国など、コストが低く、政治的に安定しいていて、節税効果のある外国の企業にIT関連の仕事を委託することを意味します。
オンショア(国内アウトソーシング)
これは、同じ国にある外部サービス・パートナーとの契約を締結し、リモートまたはオンサイトでIT関連の作業を委託することを意味します。
クラウド・コンピューティング・ベースのアウトソーシング
クラウド・コンピューティング・ベースのアウトソーシングとは、IT関連のサービスをオンラインで購入することです。Platform-as-a-Service、Infrastructure-as-a-Service、およびSoftware-as-a-Serviceモデルが含まれます。
- Platform-as-a-Service:自社でインフを構築および保守することなく、物事を実行、開発、および管理するためのデジタル・プラットフォームを顧客に提供するサービス
- Infrastructure-as-a-Service:インターネット経由で仮想化されたコンピューティング・リソースを提供するサービス
- Software-as-a-Service:アプリケーションをオンラインでホストし、顧客が利用できるようにするサービス
関係モデルの選択は、あなたの特定の状況によって決まります。情報技術アウトソーシング会社と契約を締結する前に、コラボレーション・モデルを選択した方が良いです。
③ITアウトソーシングモデル
下記は、ビジネスニーズに応じて選択できる最も一般的なITアウトソーシングモデルです。
専任チーム
このITアウトソーシングモデル(チームごとの料金とも呼ばれます)は、ベンダーがプロジェクトに取り組む専任の従業員チームを提供することを意味します。自由に使える専任の開発チームを持つことは、社内の専門家チームを持つことに限りなく近いものです。
うまく連携してプロジェクトを成功させるグループを厳選することは、アウトソーシング会社にとって最善の方法です。チームには、ソフトウェア開発スペシャリストだけでなく、テスター、アナリスト、またはプロジェクト・マネージャーも含まれる場合があります。プロジェクトの予算は、チームのメンバーの役割と専門知識に基づいて計算されます。
お勧め:専任チームは、成長が期待される初期段階のスタートアップ、拡張の可能性がある複雑で長期的なプロジェクト、およびあいまいな要件が多数あるプロジェクトに最適です。
プロジェクトベース
フルプロセス・アウトソーシングとして知られているこのモデルは、ITアウトソーシングサービスで最も人気があります。ITベンダーは、すべてのプロセス段階、チーム管理、結果、成果物、およびリスクを含む、プロジェクトに対する完全な制御と責任を与えられます。プロジェクトベースのモデルを選択した場合、引き渡し時と納品時を除いて、プロジェクト開発プロセスに関与する必要はありません。
お勧め:アクティブな開発チームがないか、特定のソフトウェアを開発する必要がある時か、進行中の他のプロジェクトでチームがすでに過負荷になっている場合に最適です。
スタッフ・オーグメンテーション
ITアウトソーシング・パートナーは、お客様が直接管理する遠隔地の専門家を提供します。開発プロセスに時間がかかりすぎる場合、希少な専門知識や高度な技術が不足している場合、完全なチームではなく、1~3名の専門家がプロジェクトに同行する必要がある場合などに、スタッフ・オーグメンテーションは最適です。
お勧め:すでに社内にソフトウェア開発チームがあり、より良いパフォーマンスを得るために追加メンバーを補充したい場合、スタッフ・オーグメンテーションの方法を選んでください。また、長期的に専門的なスキルを必要とする場合や、専門家の支援を永続的に必要とする場合にもご利用いただけます。
④ ITアウトソーシングの主なメリット
ITアウトソーシングによるコスト削減と効率化
アウトソーシングが効率的なのは、お金と時間をどれだけ節約できるかという点です。自社でIT部門の給与、福利厚生、トレーニング、設備などの費用を負担することなく、会社の経費を大幅に節約することができます。例えば、ベトナムから質の高いオフショア開発者を見つけることができ、そのコストは日本から人を雇うよりはるかに低いです。その分、社内の開発・業務改善に充てることができます。また、アウトソーシングを利用することで、日常的な作業やメンテナンスにかかる時間を節約することができます。アウトソーシング会社には、このための特定チームがあり、あなたはその時間を社内のプロジェクトに使うことができます。
ITアウトソーシングによるグローバルな人材へのアクセス
通常、現地で雇用する場合、特定の地域の人材に限定されます。しかし、ITサービス・プロバイダーに遠隔地からプロジェクトをアウトソーシングする場合、世界中から優秀な人材を探し出し、雇用することができます。
これは、特定のサービスレベルやスキルセットが地域で不足している場合に特に有用です。
ITアウトソーシングによる24時間サポート
ITサービスをアウトソーシングすると、信頼できるサポートとともに、常時サポートを受けることができます。社内のIT部門の場合、夜間にサポートをして頂く人に払えないか、又は見つけられません。アウトソーシングを利用すれば、24時間体制で従業員にサービスを提供することができ、ハッカーからデータを守り、すべてのシステムを正常に稼働させることができます。
ITアウトソーシングによる柔軟性
多くのビジネスでは、年間を通じて特定のITサービスを必要とすることはないでしょう。例えば、レストランを経営している場合、ウェブサイトを構築して立ち上げるために短期的にウェブ開発者が必要になることがあります。そして、物事がスムーズに進んでいるかどうかを確認するために、時々専門家に見てもらう必要があるかもしれません。この場合、ウェブ開発者をフルタイム、あるいはパートタイムで雇うのは意味がないでしょう。
優れたアウトソーシング戦略により、実際にサービスを必要とするときに、柔軟に雇用と支払いを行うことができます。これによって、コストに大きな差が生まれ、ビジネスの収益性も向上します。
ITアウトソーシングでビジネスの集中力を高める
IT業界は常に新しいフレームワークと新しいテクノロジー・ソリューションによって改善されているため、すべてのIT部門はダイナミックである必要があります。通常であれば、現在のITチームのスキルアップに悩むか、最悪の場合、これらの変化に自らストレスを感じることになります。多くの中小企業のオーナーはITの専門家ではないので、それは効果的でないだけでなく、実際に必要なビジネスプロセスから時間とリソースを奪うことになります。ITの専門家であるアウトソーシングに任せて、あなたはコアコンピテンシーに集中し、競争優位を築きましょう。
⑤ITアウトソーシングの主な悩み
コミュニケーション不足、言語の問題、文化の壁
アウトソーシングは国際的な事業であり、異なる文化的背景や母国語を持つ人々が関わることも少なくありません。場合によっては、現地の文化的特徴によって誤解が生じ、メッセージや意図が正しく伝わらなくなる可能性もあります。
解決策:日本語を話す企業と付き合う
この問題を解決する最も簡単な方法は、ネイティブ並みとは言わないまでも、非常に高い水準で日本語を話せるスタッフがいる会社と取引することです。これは、話し言葉と書き言葉の両方のコミュニケーションに当てはまります。また、文化的な問題は倫理的、職業的な礼儀として考慮されるべきですが、それが障壁となるべきではありません。もし、それが障壁となるようであれば、顧客は別のベンダーを検討すべきです。
監視が困難な悩み
どんなプロの現場でも、時には遅れが生じることがあります。時には、誰の手にも負えない事情が介在し、仕事の納品が1日、あるいは数日遅れることがあります。また、アウトソーシング先が海外にある場合、この問題はさらに深刻になる可能性があります。例えば、現地の休日や労働習慣が不明確なため、合意した期間内に特定の成果物が返却されないことがあります。
解決策:確かなロードマップ
このようなITアウトソーシングの課題を解決するための最良の方法は、合意した納期を設定し、厳格に実施することです。明確なロードマップと明確なチェックポイントがあれば、プロジェクトの進行状況を常に把握することができます。しかし、プロジェクトは様々な理由で予期せぬトラブルに見舞われる可能性があるため、予期せぬ事態を想定し、期限に一定の余裕を持たせておくと良いです。
不十分なベンダーの評価
プロの世界には、ソフトウェア・エンジニアがたくさんいます。その中には、他の分野と同様、優秀で誠実なプロフェッショナルもいれば、欠点があるエンジニアもいます。そのため、アウトソーシングを行おうとする企業は、ベンダーの実績を徹底的にチェックする必要があります。そうしないと、結果的に悪い方向へ進んでしまうかもしれません。
解決策:広範な調査
このようなリスクを未然に防ぐためには、徹底的なヒアリングを行ってベンダーの専門性や実績を確認しなければなりません。ベンダーは、推薦文や過去の顧客紹介(要確認)を提供できることも重要です。また、ベンダーの専門知識を正確に把握するために、ソフトウェア開発に携わるスタッフがインタビューに応じることが重要です。
⑥ ITアウトソーシング戦略策定のヒント
アウトソーシングのタイミングを見極める
IT開発をアウトソーシングすべき状況として、最も確率が高いのは次のような場合です。
・時間がないとき
・予算の問題がある場合
・熟練した人材が不足している場合
・セキュリティに問題がある場合
何をアウトソースするかを決める
ここでは、アウトソーシング可能なITサービスのほとんどを紹介します。
・カスタム・ソフトウェア開発
・モバイル・アプリ開発
・ソフトウェアテストとQA
・データベース管理
・MVP開発
・クラウド管理
・UI/UXデザイン
・保守・サポート
目標の明確化
より多くの顧客を獲得するために新しいサービスを確立する場合や、既存の顧客を拡大する場合にも、ITアウトソーシングが必要になることがあります。明らかに、これらのビジネスの目的は、異なるKPIを意味します。したがって、ITサービスをアウトソーシングする実際の理由を考え出すとすぐに、測定し、定量化できる目標を識別することが重要です。正確な目標を設定した企業ほど、費用対効果の高い有益なアウトソーシング戦略を展開するチャンスがあるのは間違いありません。
ITアウトソーシングの契約モデルの選択
ITアウトソーシングの契約形態は、ビジネス要件に応じて選択する必要があります。すでに述べたように、専任チーム、プロジェクトベース、及びスタッフ・オーグメンテーションが最も一般的なアウトソーシングプランです。
予算計画
もう一つのコツは、希望する目標に対する金銭的なコストをよく計算することです。安易なアウトソーシングは、自社で行うよりもさらに高いコストになる可能性があります。したがって、予算を浪費するリスクを減らすために、見積もりと予想外の出費の両方に備えることを強くお勧めします。サービス・プロバイダーは、アウトソーシング先の生産管理、予定外の物流、ITインフラへの新たな要求など、「隠れたコスト」を導入することがあります。信頼できるITアウトソーシング・サービス・プロバイダーは、企業が隠れたコストを明らかにし、手頃な価格と優れた成果のバランスを見つける支援をしていただけます。
➆適切なITアウトソーシング企業の選び方
ITアウトソーシング戦略において、自社のITサービスを代表する最適な企業を見つけることは重要であるため、じっくりと時間をかけて選定した方が良いです。最適な会社であれば、自社のサービスを最良の方法で提供することができると確信できます。次のような質問をすることで、必要なサービスを提供しているかどうかを確認し、選択肢を評価することができます。
- セキュリティプロトコルは標準化されているか?インターネットが日常生活に浸透するにつれて、サイバーセキュリティの必要性は高まっています。最新のセキュリティプロトコルを持つIT企業を探し、どのように情報を保護するのかを理解するようにしましょう。
- あらゆるサービスを提供できるか?あなたのビジネスニーズは、おそらく時間とともに変化していくでしょう。今必要なサービスを提供し、将来必要となるであろうものを予測できる会社を選びましょう。
- 優秀な人材を確保できていますか?アウトソーシングを利用すれば、ITビジネスにおける最高の人材を確保することができます。最高のサービスを受けるために、 選んだ会社が必要なレベルの専門知識を提供できることを 確認してください。
- 明確な意思疎通ができるか?当たり前のことかもしれませんが、あなたが選んだサービス・プロバイダーが、あなたやあなたの顧客と同じ言葉で話すことができるかどうかを確認してください。流暢なコミュニケーションと類似したワークフローを持つことで、同じ見解を持ち続けることができます。
- どのような実績があるのでしょうか?リファレンスやレビュー、過去の顧客や完了したプロジェクトをチェックすることで、その会社の実績やサービスの質を知ることができます。その結果、何をやっているのかを知っているITサービスを見つけることができます。
⑧CMC JapanのアウトソーシングITサービス
CMC Japanでは,信頼性の高いITサービスを提供することがいかに重要であるかを理解しています。私たちの専門家は幅広いサービスを提供しており、お客様がビジネスの運営に集中できるよう、ITに関するあらゆるニーズに対応することができます。私たちはベトナムに本社を置き、日本にも2つのオフィスを構えています。日本のお客様には、私たちのハンズオンサポートを含め、現地でのアウトソーシングのメリットを享受していただいています。以下のサービスを含め、御社のITニーズは私たちにお任せください。
- カスタム・ソフトウェア開発
- ソフトウェアのメンテナンス
- レガシー移管
- テスティングサービス
- クラウド・プロフェッショナル・サービス
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