【2023年版】プログラミング言語ランキング|順位の推移とトレンド
本記事では、TIOBEの「TIOBE Programming Community index」を元に最新のプログラミング言語ランキングとその推移、そこから見えるシステム開発のトレンドについてご紹介します。これからプログラミングを学習しようと検討しているが、どの言語を学ぶべきか悩んでいる方や、システム・アプリケーション開発言語の動向を知りたい方、自社のシステム・ソフト開発にどの言語を採用するべきかを知りたい方向けの内容となっております。
1.プログラミング言語ランキングTOP20
「TIOBE Programming Community index」とは、プログラミングの人気を示す指標であり、Google、Bing、Yahoo!、Wikipedia、Amazon、YouTube、Baiduなどの検索エンジンにおいてどれだけ人気(検索数)があるのかを確認することができます。2022年12月に発表された最新のランキングは以下の通りです。
2022/12順位 | 2021/11順位 | プログラミング言語 | 全体に占める割合 |
1 | 1 | Python | 16.66% |
2 | 2 | C | 16.56% |
3 | 4 | C++ | 11.94% |
4 | 3 | Java | 11.82% |
5 | 5 | C# | 4.92% |
6 | 6 | Visual Basic | 3.94% |
7 | 7 | JavaScript | 3.19% |
8 | 9 | SQL | 2.22% |
9 | 8 | Assembly lamguage | 1.87% |
10 | 12 | PHP | 1.62% |
11 | 11 | R | 1.25% |
12 | 19 | Go | 1.15% |
13 | 13 | Classic Visual Basic | 1.15% |
14 | 20 | MATLAB | 0.95% |
15 | 10 | Swift | 0.91% |
16 | 16 | Delphi/Object Pascal | 0.85% |
17 | 15 | Ruby | 0.81% |
18 | 18 | Perl | 0.78% |
19 | 29 | Objective-C | 0.71% |
20 | 27 | Rust | 0.68% |
上の表から、1位がPython、2位がC、3位がC++、4位がJavaであることがわかります。それら4つの言語の合計人気シェアは56.98%であり、過半数以上のシェアを誇っていることがわかります。また、2021年の順位と比較しても、JavaとC++の順位が反対になった点以外あまり変化がなく、Pythonは1位をキープしていることがわかります。
2.ランキングの推移とトレンド
以下のグラフは先ほど紹介したランキングTOP10の2002年前後から2022年までの人気の推移になります。
このグラフからPythonは最初から人気があったというわけではなく、2018年あたりから年々人気が高まってきていることが伺えます。なぜPythonは近年注目を集めているのでしょうか。以下ではPythonが注目を集めている5つの理由を紹介します。
2.1.豊富なライブラリ
ライブラリの多さはPythonが人気である一番の理由とも言えます。
機械学習に特化したTensorFlowやKerasや統計に特化したscipy、データ分析に特化したNumpyなど、さまざまなライブラリが揃っており、作業の効率化という面でもさまざまな需要を満たしています。
2.2.AIや機械学習における需要の高まり
上述したように、Pythonには機械学習に特化したライブラリが整備されており、近年需要が高まっているAI(人工知能)開発や機械学習を行う際に最適なプログラミング言語として認識されるようになっています。
2.3.シンプルで学習しやすい
Pythonはコードが非常に簡潔で、初心者でも理解しやすいため、学習しやすくコーディングがしやすい点が人気である理由の1つになります。文法もシンプルであるため、大人数による共同作業にも向いているといえます。また、誰にとっても読みやすいことから、バグなどがあった場合に発見しやすいという利点もあります。また、UdemyやProgate、ドットインストールなどのオンライン学習サイトや書籍、スクールなどでも必ず取り扱っている言語であるため、学ぶ場が多いというのもメリットになります。
2.4.高い汎用性
PythonはAIや機械学習で使用されるイメージが多いかもしれませんが、例えばデスクトップアプリケーションにおいてC言語やJavaよりも速く開発することができます。デスクトップアプリケーションを開発するためのライブラリだけでも、Tkinter、Kivy、PyQt、wxPythonなどがあげられます。他にも、Webアプリケーションの開発に使用されており、具体的には、YouTube、Instagram、Dropboxなど身近なところでPythonは使われています。
2.5.他言語との連携のしやすさ
PythonはC言語系と相性がよく、連携することもできるため、組み込み系のシステムなど幅広く利用することができます。また、C言語系で開発したWebアプリケーションにPythonを埋め込んだり、反対にPythonで開発したシステムにC言語系を埋め込んだりすることで機能を強化することが可能になります。
まとめ
本記事では、2022年12月時点における人気プログラミング言語ランキングTOP20および1位に君臨するPythonの人気の理由について紹介しました。PythonはAI開発や機械学習の分野で知られていますが、Webアプリケーションやデスクトップアプリケーション、データサイエンスでも活用できる豊富なライブラリが整備されていることから、さまざまな領域で高い人気を維持し続けています。AI開発や機械学習は現在のホットキーワードであり、Pythonの人気はこれからも高く推移することが予想されます。
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