価格算出を自動化し、処理時間を60%削減

CMC Japanは、日本の金属・樹脂ディストリビ …

価格算出を自動化し、処理時間を60%削減

CMC Japanは、日本の金属・樹脂ディストリビューターに対し、受注処理時間を60%削減、価格算出精度を40%向上させる見積自動化を実現しました。人員を増やすことなく、スケーラブルな受注対応を可能にしています。 

概要

本プロジェクトのクライアントは、日本国内における金属および樹脂材料の大手ディストリビューターの一社です。顧客ごとの要件に応じて、材料の切断・加工を行っており、鋼材、アルミニウム、樹脂など幅広い素材を取り扱っています。また、レーザー加工、プラズマ加工、ウォータージェット加工など、多様な加工方法に対応しています。 

同社の営業活動において、価格算出は極めて重要な業務です。素材の種類、寸法、加工要件、数量、仕上げ条件、納期など、案件ごとに条件が大きく異なるため、正確な見積が求められていました。しかし、受注量の増加や迅速な見積対応への期待が高まる中で、従来の見積プロセスでは業務効率や拡張性に限界が生じていました。 

お客様の課題と要望

プロジェクト開始前、価格算出は営業担当者がExcelベースの複雑な価格表を用いて手作業で行っていました。1件の見積につき、15~20項目に及ぶ価格要素を考慮する必要があり、個人の経験や手入力に大きく依存したプロセスとなっていました。 

この方法により、以下のような構造的な課題が発生していました。 

①見積作業に時間がかかる 
複雑な見積では、手作業での計算に2~4時間を要し、顧客が見積を受け取るまでに1~2日かかるケースもありました。 

②価格誤差やばらつきの発生 
手入力による人的ミスにより、約25%の見積で価格の不整合が発生し、修正作業や価格への信頼低下につながっていました。 

➂営業業務のスケーラビリティ不足 
受注量が増加するにつれ、手作業による見積プロセスがボトルネックとなり、人員を増やさずに対応件数を拡大することが困難でした 

CMC Japanのソリューション

CMC Japanは、本取り組みをプロジェクト型で推進し、プロジェクト管理、業務分析、バックエンド/フロントエンド開発、テストを含む20名以上の専任チームを編成しました。 

本プロジェクトは、見積プロセスの近代化を目的とし、価格精度、処理スピード、業務拡張性に関する本質的な課題を解決する包括的な取り組みとして設計されました。 
ソリューションは、事前に特定された課題に対応する形で構成されています。 

①手作業による価格算出の自動化 

Excelを用いた手作業から脱却するため、CMC Japanは自動価格算出エンジンを設計・実装しました。素材仕様、寸法、加工要件、数量、納期条件などをもとに価格を自動算出し、原価構造、競争環境、目標マージンに基づくアルゴリズムを適用しています。また、複数通貨および税計算にも対応し、見積作成にかかる工数を大幅に削減しました 

②価格精度と一貫性の向上 

人的ミスによる価格誤差を防ぐため、価格ロジックをシステム内に集約・標準化しました価格ルールと計算ロジックを一元管理することで、営業チャネル間での見積結果の一貫性を確保し、属人的な判断への依存を軽減しました。 

➂セルフサービスによる営業負荷の軽減 

業務拡張性を高めつつ営業負荷を抑えるため、顧客向けセルフサービスポータルを構築しました顧客は簡易見積の作成、注文状況の確認、見積・注文履歴の管理、見積書・請求書・技術仕様書などのダウンロードを行うことができ、営業担当者の作業工数削減と顧客満足度向上につながりました。 

④拡張性と信頼性を備えたシステムアーキテクチャ 

本プラットフォームは、AWS上のマイクロサービスアーキテクチャとして構築されています。バックエンドはSpring Boot、性能最適化のためにRedisキャッシュを採用し、フロントエンドはReactJSによるレスポンシブ設計としました。データベースにはPostgreSQL(自動バックアップ対応)を使用し、API Gatewayを通じて既存およびレガシーシステムとの安全な連携を実現しています。 

プロジェクト期間中、CMC Japanは複雑な業務ルールやレガシーシステムとの連携、追加機能要件に対応しながら、実運用に即したソリューションの構築を進めました。 

成果

自動価格算出プラットフォームの導入により、業務、事業、システムの各側面で明確な成果が得られました。 

業務面での成果 

  • 受注処理時間を60%削減し、見積・受注対応を大幅に高速化 
  • 価格算出精度が40%向上し、手作業による誤差を削減 
  • 手入力作業を80%削減し、営業担当者が付加価値の高い業務に集中可能に 
  • 業務全体のリアルタイム可視化を実現し、意思決定を支援 

事業面での成果 

  • 売上が15%増加(迅速な受注処理による効果) 
  • 運用コストを20%削減 
  • 同一人員での受注処理能力が30%向上 
  • 顧客満足度が25%向上(見積の迅速性と一貫性の向上) 

システム面での成果 

  • 稼働率99.9%を実現し、安定した日常運用を確保 
  • 最大3倍の事業成長に対応可能な拡張性を備えた基盤を構築 

まとめ

本事例は、価格算出が複雑な業界においても、プロセスの整理とシステム化によって、スピード・精度・拡張性を大きく向上できることを示しています。CMC Japanは、手作業に依存した見積業務を自動化し、業務効率と運用の安定性を両立する見積基盤の構築を支援しました。 

価格算出や受注プロセスの複雑化に課題をお持ちの企業様は、ぜひCMC Japanまでご相談ください。現状に即した実践的な解決策を共に検討いたします。