アジャイル開発とは?進め方とメリット・デメリットを わかりやすく説明!!
アジャイル開発は約20年前からソフトウェア開発において使われている開発手法です。具体的には、
- 「アジャイル開発」とはどのような開発手法でしょうか?
- どのようなメリット・デメリットがあるのか?
- どのように進められるのか?
これらの問題を、このブログではわかりやすく解明しています。
目次
アジャイル開発とは?
「アジャイル」を直訳すると、「素早い」「機敏な」「頭の回転が速い」という意味を持ちます。この開発手法は、システムやソフトウェア開発におけるプロジェクト開発戦略の一つで、システムを大きな部品に分割、せずに小さな単位で実装とテストを繰り返していくものです。従来の開発手法と比較して開発期間を短縮できるため、「アジャイル(速い)」と評価されている。
従来のソフトウェア開発では、ウォーターフォールモデルが採用されていました。ウォーターフォール型開発とは、最初から全体の機能設計や計画を立てておき、その計画に沿ってソフトウェアを開発・実装していく手法です。これは、機械製造や造船など、さまざまな開発手法として広く活用されている。
「ウォーターフォールモデル」の概念
アジャイル開発の種類
アジャイル開発は3つの種類があり、それぞれ異なる進め方があります。
- スクラム:アジャイル開発でよく使われる開発手法です。この手法では、ユーザーを巻き込みながら開発を進め、消費者価値を最大化し、動作する製品をできるだけ早く開発します。
- エクストリームプログラミング:開発者重視のプログラミング手法です。コードの原理を利用して素早く開発し、仕様の更新や拡張を可能にします。
- ユーザー機能駆動開発(UFDD):ユーザーにとって価値のある機能を重視した開発手法です。本当に動く機能を定期的にリリースすることで製品を完成させていきます。
アジャイル開発の基本的な進め方
アジャイル開発には、スクラムやエクストリームプログラミング(XP)など、いくつかのアプローチがありますが、ここではアジャイル開発の基本的なプラクティスについて焦点を当てます。
- 開発エンジニア、プロジェクトマネージャー、テストエンジニアなど、製品開発に必要なスキルを持った少人数の開発チーム(10人以下)を設立します。開発する製品には、デザイナーやライターなどの役割も含まれる場合があります。
- 何度も開発・リリースを繰り返して完成させることを前提に、開発対象全体の機能・業務を1週間から4週間で実現できる規模に分割します。
- 機能やタスクを重要度に応じてランク付けし、優先順位をつけて取り組みます。
- 2で与えられた期間内に、要求定義、計画、設計、開発、テスト、修正、レビューなどの一連の行動を完了し、その時点で策定した範囲をリリースします。
- リリースしたスコープに対するフィードバック、開発中に得た知見や教訓、残された制作物の範囲などを十分に評価し、次に取り組むべき課題を選択します。
- ステップ2~5を繰り返して一連のサイクル(イテレーション)を実施し、製品の完成に近づけていきます。
アジャイル開発のメリット・デメリット
アジャイル開発のメリット
上記で提供したアジャイル開発についての説明と重複するかもしれませんが、開発プロセスを短いイテレーションに分割するため、開発側で柔軟に対応することが可能です。また、アジャイル開発では、機能的な製品を早期に作り上げることができるため、以下のようなメリットがあります。
- 開発の初期段階でクライアントやユーザーからのフィードバックを得ることで、ニーズにタイムリーかつ的確に対応しやすくなります。
- また、開発途中でも、要望やニーズ、仕様の変更や追加に対応でき、お客様にとってより有用な製品を生み出すための戦略を取りやすくなります。
- 要件や仕様の漏れ、間違い、ズレを早い段階で発見しやすいため、コミュニケーションの強化や欠陥の早期発見・是正が可能となり、手戻りを防止・削減することができます。
- 短いサイクルで開発プロセスを繰り返すことで、プロセスやチーム固有の問題を特定し、対処する機会が何度も得られるため、チームやプロセスを改善することができます。
アジャイル開発のデメリットと解決法
ここまで、アジャイル開発の概要や種類、そして主にアジャイル開発の良い点に焦点を当てて
紹介してきましたが、もちろんアジャイル開発にはデメリットもあります。
- ユーザーニーズの変化や外部環境に応じて、何度も調整を受け入れながら開発を進めるため、意図しない方向性のズレや全体的な整合性が失われるリスクがあります。
- ニーズや仕様の単位で開発を行うため、全体のスケジュールを把握・管理することが難しく、納期にも影響が出やすいです。
上記のようなアジャイル開発の欠点に対して、次のような改善策が考えられます。
- 開発側は、コミュニケーションや顧客の要求を適切に管理し、柔軟に対応することが求められます。そのためには、定義しながら前進していく必要があります。
- なぜその製品を作るのか、どのような価値を提供するのかといった根本的な問題をチームと関係者全員が共有し、合意しておきます。
- 遅延の可能性を考慮し、製品の難易度やチームの専門性・スキルセットに応じて、あらかじめバッファを構築しておきます。
アジャイル開発は、適応性が高く変化に強いですが、この柔軟性が制御を難しくしていることを理解することが重要です。そのため、プロジェクトやイテレーションの前後で常に行動し、調整を行うことが大切です。
まとめ
アジャイル開発は急速に進化し、ますます複雑化する今日の世界に適したソフトウェア開発プロセスとして人気を博しています。
しかし、このブログでも述べたように、アジャイル開発は多くの利点がありますが、欠点もあります。したがって、それぞれの開発戦略の利点と欠点を理解した上で、製品や状況に応じた最適な手法を選択することが重要です。
アジャイル開発を採用した場合、その適応性を最大限に生かし、顧客ニーズに合わせて開発サイクルを加速させ、継続的な成長と改善を伴う開発を促すなど、そのメリットを価値に変える創造性と意識を持つことが肝要です。