マネージド・クラウド・サービスの長所と短所
業務の一部または全部をマネージド・クラウドに移行することを計画していますか。正しい判断をして頂くために、マネージド・クラウド・サービス・プロバイダーを検討する際に考慮すべきいくつかの重要なポイントをご紹介します。
マネージド・クラウド・サービスとは？
マネージド・クラウド・サービスは、お客様のクラウド・リソースやインフラの一部または全体を管理するサービスです。管理業務には、移行、設定、最適化、セキュリティ、メンテナンスなどが含まれます。これらのサービスは、企業が社内の時間とコストを最小限に抑えながら、クラウド・サービスから最大限の利益を得ることができるように設計されています。
パブリック・クラウド、プライベート・クラウド、ハイブリッド・クラウドのマネージド・クラウド・サービスは、クラウド導入のライフサイクルのどの時点でも利用することができます。多くの場合、企業は移行前にサービスを契約し、どのクラウド・リソースが自社のニーズに最も適しているかを判断し、構成が正しく実行されるかを確認するための支援を得ます。
マネージド・クラウド・サービス・プロバイダー（MCSP）とは？
MCSPとは、マネージド・クラウド・サービスを提供するプロバイダーのことです。これらのマネージド・クラウド・プロバイダーは、お客様が利用するクラウド・リソースに直接接続している場合もあれば、第三者のオペレーターである場合もあります。マネージド・クラウド・プロバイダーは通常、幅広いサービスでサブスクリプション・サービスを提供しています。マネージド・クラウド・サービス・プロバイダーは、社内のクラウドITの代わりとして、あるいは社内チームの補完として機能することが可能です。
クラウド・マネージド・サービス・プロバイダーの長所と短所
クラウドのマネージド・サービス・プロバイダーと連携することを検討している場合、検討すべきいくつかの長所と短所があります。これらの側面は、あなたの決断を変えることはないかもしれませんが、これらの特徴を理解することで、選択したどのプロバイダーからも最大限の利益を得ることができます。
MCSPの長所
得られるメリットは、プロバイダーや個々のクラウド構成によって異なります。しかし、一般的には以下のようなメリットがあります。
リソースの最適化
MCSPは、お客様のワークロードに最も適したサービスを決定するお手伝いをします。また、お客様のニーズに応じる最も費用対効果の高い価格設定モデルや、コストを最小限に抑えながらパフォーマンスを最適化するためのサービス構成について理解できるように手助けをします。多くのベンダーは、既存のリソースに関する明確なレポートやパフォーマンス指標、構成の改善に関する提案をします。
クラウドサービスの統合
統合サポートは、特にハイブリッド・クラウドやマルチクラウド環境を構築しようとしている場合に、MCSPの大きなメリットとなります。ハイブリッド・クラウドはオンプレミスとクラウドのリソースを組み合わせ、マルチクラウドは複数のプロバイダーのクラウド・サービスの組み合わせになります。これらの環境では、シングル・クラウドやクラウドオンリーの導入に比べて、より複雑な構成が必要になることがよくあります。
MCSPは、お客様が選択したクラウド・リソースが、お客様の既存システムとスムーズに接続されるよう支援します。また、従業員、ユーザー、アプリケーションが問題なくリソースにアクセスできるよう保証することを可能にします。
フラットで予測可能な支出
多くのMCSPは、さまざまなニーズに対応するため、段階的なサブスクリプション・システムによるサポートを採用しています。これにより、予算の柔軟性が高まり、毎月期待通りの支出を確保することができます。
さらに、プロバイダーによっては、サービスに対してクレジット・システムを利用することができます。これは、需要の多い時間帯に多くのサポートを受けられる代わりに、需要の少ない時間帯に低いサポートを受けることができるというものです。これは、スケジュールが変動する、または季節的の要素の多い組織には理想的な方法です。例えば、税理士事務所や監査法人などです。
MCSPの短所
長所がある一方で、MCSPと作業することには、いくつかの短所もあります。注意すべき点は以下の通りです。
高コスト
請求は予測可能かもしれませんが、MCSPを使用することで、クラウドの予算が上乗せされます。サービスのレベルやシステムの複雑さにもよりますが、プロバイダー・サービスはかなりの金額になる可能性があります。これは、社内リソースへの支出削減とクラウド・リソース・コストの最適化によって相殺されます。しかし、この点を考慮して慎重に予算の計算を行わないと、想定した以上の出費になってしまう可能性があります。
パフォーマンスを犠牲にした最適化
多くの場合、クラウドのリソースを最適化することは、より低いデータ・ストレージ層や低性能のオプションを使用することを意味します。多くのデータやアプリケーションでは、これは問題ありませんが、一部のデータでは問題が発生する可能性があります。プロバイダーが資産の優先順位を慎重に判断しないと、データへのアクセスが遅くなったり、処理に予想以上の時間がかかったりすることがあります。
このため、プロバイダー提案の「最適化」がもたらす影響について、プロバイダーと十分に話し合うことが重要です。また、決定後は、その結果がニーズに合っているかどうかを確認し、必要に応じて変更する必要があります。
マルチテナンシーによるセキュリティとプライバシーのリスク
クラウドMSPは、一般的なパブリック・クラウド・サービスと同様に、マルチテナント・モデルを採用しています。つまり、プロバイダーは一度に多くの顧客を担当し、すべての顧客のデータが一カ所に保管されます。
プロバイダーが厳重なセキュリティ対策を施している限り、問題はないはずです。しかし、そうでない場合は、他のお客様からシステムに影響を受ける可能性があります。例えば、MCSPが移行を処理していて、誤って間違ったデータをアップロードしてしまった場合などです。このような事態を避けるためには、プロバイダーが採用しているセキュリティ対策を慎重に検討し、データを可能な限り保護するための措置を講じる必要があります。
マネージド・クラウド・サービス・プロバイダーを選択する際の主な検討事項
どのMCSPが自分にとって正しいかを決めるのは難しいことです。多くのプロバイダーが同じようなサービスを提供しているように見えるし、クラウド・サービスを初めて利用する場合、どのような点が最も重要なのか理解できないかもしれません。以下は、MCSPの選択肢を検討する際に留意すべきいくつかの点です。
スキルと専門性
どのプロバイダーも、使用する予定のクラウド・サービスとビジネス・オペレーションの双方に精通している必要があります。つまり、業界のベスト・プラクティスを理解し、重要なツールやアプリケーションを統合する方法を知り、ワークフローをクラウド・リソースに適合させたり最適化したりすることができると言う事を意味します。
下記は役に立ついくつかの質問です。
- どのようなクラウド・サービスに詳しい、どのようなトレーニングを積んでいるか。
- 主にどのような企業にサービスを提供しているか。
- あなたの業界のツールやワークフローにどの程度精通しているか。
セキュリティとコンプライアンス
MCSPを評価する際には、セキュリティとコンプライアンスを最重要視する必要があります。これらのコンポーネントは、組織が管理するのが最も困難なものの1つです。適切なプロバイダーは、自社で作成するよりも大幅な改善を保証してくれます。
下記は役に立ついくつかの質問です。
- セキュリティに関するどのような専門知識や経験（認証レベルも含む）を有しているか。
- プロバイダーはどのようなコンプライアンス規制を専門としているか、また、コンプライアンスを監査するサービスを提供しているか。
- 顧客データおよびアクセスを、そのアクセス（すなわち、攻撃者がそのアクセスを通じて侵入してくるか）を通じて漏洩しないようにするために、どのようなセキュリティ対策をとっているか。
- 組み込みのセキュリティ対策を提供しているか。
透明性と制御
MCSPにクラウド・リソースの管理を任せるには、多くの信頼が必要です。これらのプロバイダーは通常、お客様のデータに完全にアクセスすることができ、お客様のクラウド・サービスの機能は、すべて彼らに依存している可能性があります。このため、サービスの処理方法について透明性のあるプロバイダーを選択することが重要です。
理想的には、プロバイダーも社内のチームと協力して、サービスがどのように管理されているかを社内チームに共有することです。このような透明性は、プロバイダーへの依存を減らし、MCSPが標榜するサービスを提供しているかどうかを検証するのに役立ちます。
下記は役に立ついくつかの質問です。
- サービスに関するパフォーマンス・レポートや指標を共有することに、プロバイダーはどの程度積極的であるか。
- プロバイダーは、サービスを管理するために、プロプライエタリまたはオープンソースのツールを使用しているか。
- 変更、メンテナンス、問題点などをどのように通知しているか。
- 社内のスキルアップのために、プロバイダーはどのような研修を行っているのでしょうか。
結論
以上のように、マネージド・クラウド・サービスは、業務改善に大きな役割を果たす可能性があり、適切なマネージド・クラウド・サービス・プロバイダーを選択することが重要です。
2017年に設立されたCMC Globalは、ベトナムの第2位の民間ICT企業およびマネージド・クラウド・サービスプ・ロバイダーの一社です。CMC Globalは、150以上のお客様がより良いパフォーマンス、信頼性、アップタイム、コスト効果を達成できるよう支援してきました。我々は、エンタープライズ・グレードのエンド・ツー・エンドサービスを提供します。
- マネージド・クラウド・サービス：クラウド・インフラの移行、管理、運用、パッチ適用をCMC Globalが責任を持って行い、インシデント、問題、管理者変更を検出する。
- アプリ・サポート：様々な企業に対して、問題解決、エンドユーザーのサポート、チケットシステムによる技術的な質問への回答、実作業の作業に基づいた報告、トラブルシューティング・プロセスにおける他のチームとの調整などの技術サポートサービスを提供する。
- バックアップとリカバリー ：データ・バックアップ、クライアント・システム・サービス、災害復旧計画、定期的なテストなどを提供する。
お客様のビジネスの時間、費用、リソースを最適化するために、マネージド・クラウドサービス・プロバイダーを採用する準備が整いましたら、我々の選択肢をご検討いただければと存じます。このフォームにご記入いただければ、当社のエキスパートがお客様のニーズをお伺いし、当社がどのように最適なソリューションを提供できるかをお伝えします。
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