電気自動車を買うべき? メリットとデメリットをご紹介‼
近年、日本でも普及が進みつつある電気自動車(EV)。
環境負荷を軽減する次世代の移動手段として、多くの注目を集めています。しかし、費用や充電インフラの整備状況など、具体的な課題や不明点を理由に購入を躊躇している方も少なくありません。本記事では、電気自動車の基本情報から利点・欠点、充電に関する詳細まで、分かりやすく解説します。
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目次
①電気自動車とは?その主な種類
電気自動車(Electric Vehicle, EV)は、電気を動力源として使用し、電気モーターで駆動される自動車のことを指します。
従来のガソリンやディーゼル燃料を使用する内燃機関の自動車とは異なり、電気自動車は環境にやさしく、特に排出する排気ガスがないため、地球温暖化や大気汚染の原因となるCO2や有害物質を排出しないという特長があります。
電気自動車の主な種類には以下のものがあります:
バッテリー電気自動車(BEV)
- 駆動のためのエネルギーを蓄電池に蓄えており、充電設備から直接電気を供給して充電します。
- 燃料の内燃機関やハイブリッドシステムを持っていません。
- 代表的なものには、テスラのモデルSや日産のリーフなどがあります。
プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)
- 内燃機関と大容量のバッテリーを併用することで、短距離では電気のみでの走行が可能です。
- 長距離走行時やバッテリーが尽きた場合は、内燃機関が動力源として使用されます。
- 代表的なものには、トヨタのプリウスPHVや三菱のアウトランダーPHEVなどがあります。
ハイブリッド電気自動車(HEV)
- 内燃機関と小容量のバッテリーを併用します。
- バッテリーのみでの走行は基本的には短距離か、または低速時に限られます。
- 代表的なものには、トヨタのプリウスやホンダのインサイトなどがあります。
燃料電池電気自動車(FCEV: Fuel Cell Electric Vehicle)
- 水素を燃料として使用し、燃料電池で化学エネルギーを電気エネルギーに変換して駆動します。
- 排出物は水のみで、CO2排出がありません。
- 代表的なものには、トヨタのMIRAIやホンダのクラリティなどがあります。
②電気自動車のメリット
電気自動車(EV)は近年急速に普及してきており、その理由は多くのメリットに起因しています。以下に電気自動車の主なメリットを詳しく説明します。
走行中に排気ガスを出さない
CO2排出の削減: 地球温暖化の一因とされる二酸化炭素(CO2)の排出を大きく削減することができます。
運転する際のコストが低くなる
燃料コストの節約: 電気はガソリンやディーゼル油に比べて、単位エネルギー当たりのコストが安いため、走行する上での経済的な負担が軽減されます。
メンテナンスコストの節約: 電気自動車の構造はシンプルで、油の交換やエンジン関連のメンテナンスが少ないため、長期的に見てメンテナンスコストも抑えられます。
揺れや騒音が抑えられる
静粛性: 電気モーターは燃焼エンジンに比べて動作が静かであり、都市部や住宅地での騒音問題を軽減します。
振動の少なさ: 電気モーターは、燃焼による振動がないため、滑らかな走行を実現します。これは快適なドライビング体験に貢献します。
災害時に蓄電池の代わりになる
非常用電源としての活用: 大きな蓄電池を搭載している電気自動車は、停電や災害時に一時的な電源として家庭や施設に電力を供給することが可能です。これにより、非常時のライフラインとしての役割を果たすことができます。
③電気自動車のデメリット
航続距離の制限
一部の高性能なモデルを除き、多くの電気自動車はガソリン車やディーゼル車に比べて航続距離が短いという課題があります。これは特に長距離移動をする際に不便を感じる要因となります。バッテリー技術の進化はこの問題を緩和してきましたが、一回の充電で数百キロメートル以上を走行することが難しい車もまだ多いです。
充電インフラの不足
ガソリンスタンドと比べ、電気自動車の充電ステーションはまだ十分に普及していない地域が多いです。都市部では増えてきていますが、地方や遠隔地では充電スポットが少ないため、長距離移動や予定外のルート変更が難しくなることがあります。
充電時間の問題
燃料の給油に比べて、電気の充電には長い時間がかかることが一般的です。特に家庭用の充電設備や一般的な公共充電ステーションを使用する場合、数時間から一晩かかることも珍しくありません。高速充電が可能なステーションを利用すれば短縮できますが、それでも30分以上は要することが多いです。
バッテリーの寿命と交換費用
電気自動車のバッテリーは消耗品であり、長期間の使用や繰り返しの充放電によりその性能が低下します。性能低下が進むと、新しいバッテリーへの交換が必要になり、その際の交換費用は高額です。バッテリーの性能低下は航続距離の短縮を意味するため、頻繁な長距離移動をするユーザーにとっては、バッテリー交換の必要性が早まる可能性があります。
これらのデメリットは、電気自動車の普及と共に技術進化やインフラ整備によって緩和されつつありますが、現時点では依然として存在している課題です。
④電気自動車を買うべきなのか
「EVを運転するのは初めて」という方々が、特に気にされるポイント「充電」に関して知識がないと心配されるかもしれません。そのため、ここでEVの充電の要点を解説します。
充電器の導入は10万円から可能
自宅の充電設備のコストは、タイプによって異なりますが、最もコンパクトなタイプでは大体10~20万円程度。これは、充電器本体と設置にかかる費用を合計したものです。高いコストがかかると考えるかもしれませんが、実際はリーズナブルな価格での導入が可能です。
雨天・雪天でも充電はできる
特別な状況(例:大雨や雷)を除けば、天気に関係なく充電することができます。当然、プラグやコネクタ部分を濡らさないよう注意は必要ですが、安全対策がきちんと施されているため、感電や漏電の危険性は非常に低いです。
充電には「普通充電」「急速充電」の2種類がある
先に説明した通り、40kWhのバッテリーを使用する場合、3kwの充電器で16時間、6kwの充電器で8時間の充電時間が必要ですが、これは「普通充電器」を基準にしたもの。大型の施設やディーラーで設けられている「急速充電器」を使用すれば、わずか40分程度で充電完了です。
突然の長距離移動でバッテリーが切れそうな場合でも、急速充電を利用して休憩を取りながら待てば、特に不便を感じることは少ないでしょう。
おわりに
結論として、EVを購入することは多くの要因を伴い、それぞれに利点と欠点があります。
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