DX認定制度とは|概要やメリット、DXパートナーとしてのオフショア企業
近年、日本においてデジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉が当たり前に使われるようになりました。そんな中、日本政府は、2020年5月15日に施行された「情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律」に基づき、「DX認定制度」という認定制度を設けました。「DX認定制度」とは、DXを推進するための準備が整っている企業を認定する認定制度のことです。
目次
1.DX認定制度とは
「DX認定制度」とは、DXを推進するための準備が整っている企業を認定する認定制度のことです。DX認定制度というキーワードを聞いた時、DXを既に推進している企業を認定する制度なのではないかと思った方も多いのではないでしょうか。DX認定制度とは、あくまでもDXを推進する“基盤”が整っている企業を認定する制度なのです。
しかし、DX認定企業となることで企業は様々なメリットを享受することができますので、次の項でそれらについて紹介します。
2.DX認定制度のメリットとは
DX認定制度の概要について理解したところで、ここではDX認定企業と認定されることにより享受できるメリットを「社内」と「社外」という2つの視点から紹介します。
社内におけるメリット
①より効果的なDX戦略へと繋がる
DX認定企業として認定されるまでの過程で、組織のビジョンや経営戦略、自社が所有している経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)、市場における自社のポジショニング等を客観的に見つめ直すというステップがあります。これらを客観視することで、自社の存在意義や競合他者と比較した際の自社の強みや弱みなど、会社全体の現状を整理することができます。これらを整理することで、より企業に利益をもたらすようなDX戦略の策定を可能にするわけです。
②税額控除や融資などが受けられる
DX認定事業者は、「DX投資促進税制」により、特定のデジタル関連投資に対し、3%または5%の税額控除を受けることができるというメリットがあります。また、30%の特別償却が可能になる場合もあります。
さらに、DX認定された中小企業においては、設備投資資金について、基準利率よりも低い利率で日本政策金融公庫から融資を受けることができるというメリットがあります。このように、DX認定を取得することで、税金や利率において優遇されるというメリットがあります。
③人材の定着へと繋がる
優秀な人材を企業に定着させることは簡単なことではありません。しかし、デジタル技術を既存サービスや組織のあらゆるプロセスに取り入れたり、新サービスの開発に取り入れるなど、持続的に成長することを組織のビジョンや戦略で掲げることは、従業員にその組織で働く希望や安心感を与えます。また、デジタル技術の導入により、業務プロセスが効率化されれば、従業員の勤務時間が短縮されるなどの労働環境の改善に繋がり、長時間労働による人材の流出を防ぐことに繋がるかもしれません。
社外におけるメリット
①認知度・ブランド力が向上する
DX認定を取得することで、DX認定事業者のロゴマークを使用することが可能になります。具体的には、ホームページや名刺等にロゴマークを使用することでDXに積極的に取り組んでいることをステークホルダーに認知してもらうことができます。
②「DX銘柄」として掲載される可能性
経済産業省は、東京証券取引所に上場している企業の中から、経営ビジョンやビジネスモデル、戦略など6つの項目をもとに「DX銘柄」を毎年選出しています。具体的には、業種区分ごとに、企業価値向上につながるDX推進をするための仕組みが整備されていて、デジタル活用における実績を有している企業が選定されます。選定された企業は、経済産業省のHPに掲載されるため、選定された場合には、認知度・ブランド力向上に貢献します。
③新たなビジネスチャンスへと繋がる
様々な企業や消費者に認知されるようになれば、ビジネスチャンスが創出されたり、優秀な人材の採用に繋がったりします。それにより、ますます企業の成長が加速し、長期的に利益を享受することができる可能性を秘めています。
3.DXパートナーとしてのオフショア企業
デジタルトランスフォーメーションは、企業のビジョンや戦略にデジタル化の要素を取り入れるだけでなく、実際にそれらに沿って開発し、導入することで推進されます。具体的には、デジタル技術を既存サービスに取り入れることで組織のあらゆる領域において効率化やコスト削減、生産性の向上を促進したり、新しいサービスを生み出したりすることで顧客に新たな価値や体験を提供します。
しかし、全ての企業が社内に開発チームを抱えられるわけではありません。また、開発チームを擁していても、プロジェクトで求められているスキルを持ち合わせているエンジニアがいない場合も考えられます。そのような場合には、システムやソフトウェア開発を引き受けてくれる、もしくは開発チームを提供してくれるDXパートナーを探さなければなりません。そこで、近年DXを迅速かつ低コストで推進するための選択肢としてベトナムオフショア企業が注目されています。
ここでは、システムやソフトウェア開発をベトナムオフショア企業に委託する際に享受できる5つのメリットを紹介します。
①コスト削減
コスト削減は、システム開発をオフショア企業に委託する最大のメリットです。CMC Japanに開発を委託した場合、国内企業と比べ、最大で20%〜50%加発コストを削減することが可能です。
②柔軟かつ迅速な開発
クライアントのプロジェクトの要件や予算に応じて柔軟な開発体制を迅速に提供することができるオフショア企業が多いです。そのため、自社で開発チームを擁さない場合でも、比較的すぐに開発を開始することができます。
③多様性
これは、開発メンバーをオフショア企業から提供してもらう際に長期的に享受できるメリットとなります。外国籍のエンジニアを迎え入れることは、多様化する消費者のニーズに対応できる開発体制の構築に貢献するかもしれません。対応できるニーズの幅が広がるということは、企業の利益を増大させるとも捉えられます。
④開発チームの分散によるリスクヘッジ
少し変わった観点にはなりますが、日本には地震や津波などの固有のリスクが存在します。システムやソフトウェア開発を安心して委託できるチームを国内のみならず、海外に分散して構築しておくことは、サービスを安定して消費者に届けるためのリスクヘッジになります。
⑤国をあげたデジタル人材育成
ベトナム政府は「2025年までの国家デジタルトランスフォーメーション(DX)プログラム及び2030年までの方針」を掲げ、国レベルでDXを推進し、2030年までに高度なデジタル国家になることを目指しています。政府はこの目標のもと、IT人材の育成に注力しており、基本的なシステム・ソフトウェア開発だけでなく、AI(人工知能)やWeb3の中心技術となるブロックチェーン技術などといった最先端テクノロジーに対する深い理解と知識、開発スキルを兼ね備えた人材を多数輩出しています。そのため、高度なシステム・ソフトウェアの開発、導入にも対応できるベトナムオフショア企業が多いです。
⑥日本語による円滑なコミュニケーション
オフショア企業に開発を委託する際に、最も懸念される問題が“日本語によるコミュニケーションが円滑に取れるのか”という問題です。しかし、CMC Japanでは、少なくとも日本語能力試験のN2に相当する日本語レベルを有しているスタッフが在籍しており、クライアントの要望にしっかりとお応えできる体制を整えています。
まとめ
本記事では、DX認定制度の概要、認定されることにより享受できるメリット、そしてDXパートナーとしてのベトナムオフショア企業について紹介しました。DXという単語が日常的に見かけるようになった日本ですが、急激に変化するデジタル社会に対応できる基盤が整っている企業はまだまだ少ないのが現状です。本記事を通して、DX認定企業に認定されるメリットやDXを推進する必要性ついて理解していただけましたら幸いです。
また、DX推進パートナーを探している場合は、ベトナム第2位のICT企業の日本法人であるCMC Japanをご検討ください。30年にわたる開発実績と2200人以上のエンジニアをもって、日本の企業様のDX推進をサポートいたします。日本語による円滑なコミュニケーションが行えるスタッフがご対応いたしますので、お気軽にお問い合わせください。