顔認証システムとは?概要から活用事例について解説!
顔認証システムとは?
顔認証システムとは、人の顔を使って個人を確認する生体認証技術です。その他の生体認証技術には、指紋認証、静脈認証や虹彩認証などがあります。新型コロナウイルスが流行して以来、非接触で個人を認証できる技術として、近年注目度がさらに上がっています。
また、類似したキーワードで「顔認識」がありますが、「認識」はあくまで「顔」を検知し、性別や年代を判別する技術を指すことが一般的です。
一方、「顔認証」は検知した顔をデータベースと照合し、本人であるかどうかを特定・認証する技術です。主に銀行や企業におけるセキュリティ分野で応用が広がっています。
顔認証システムの仕組みは?
ここからは顔認証システムの仕組みについて大きく4つのステップで簡単に解説していきます。
ステップ1:顔検出
顔認証システムに組み込まれたカメラは、人ごみの中でも、顔の画像を検出して個人を特定します。システムの性能によっては、正面だけではなく横顔でも検知することが可能です。
ステップ2:顔分析
次に、撮影された画像から顔の形状を読み取り、分析します。分析要素としては、目と目の間の距離、眼窩の深さ、額から顎までの距離、頬骨の形、唇、耳、顎の輪郭などがあります。これらの目的は、個人を判定するための鍵となる顔の特徴を特定することです。
ステップ3:画像のデータ化
次のステップでは、アナログ情報(顔)を、その人の顔の特徴に基づいて一連のデジタル情報(データ)に変換します。顔の分析結果は、基本的に数式に置き換えられます。その数値コードを「顔紋」と呼びます。「顔紋」は指紋のように、個人の識別を顔で行うために用いられます。
ステップ4:照合・認証
そして、顔写真は、登録された顔データが格納されたデータベースと照合されます。検知・分析・データ化された顔(顔紋)が顔認識データベースの画像と一致すれば、認証となります。
上記のプロセスを人工知能(AI)や機械学習技術の活用により、顔認証システムは、安全性と信頼性を備えたシステムとして運用されています。同様に、アルゴリズムとコンピューティング技術の統合により、プロセスをリアルタイムで実行することができます。
顔認識・認証システムが活用される場面とは?
続いては上記で解説した顔認証システムが、実際にどのような場面で活用されているのかについて、見ていきます。
銀行・金融業界
最近よく耳にする「eKYC」とは、「electric Khow Your Customer」の略で、銀行口座の開設やクレジットカードの申し込み等のときに、利用者の顔写真と本人確認書類の顔写真を照合し、オンライン上で本人確認ができる方法です。
これにより、オンラインでリアルタイムに手続きを行うことができるため、店舗での手続きの手間が軽減され、従業員の作業効率や利用者の満足度が高まります。
小売業界
小売業界の店舗では、「顔認識」技術を使って顧客の動線を分析し、ショッピング体験の質を向上させることができます。顔認識技術は、潜在的なセグメントを代表する顧客を識別し、顧客が買うか買わないかを決定する際の行動を観察することができます。収集した情報をもとに、小売チェーンは、タッチポイントでのショッピング体験を最適化するソリューションを提供することができます。
航空業界
顔認証システムは、世界の多くの空港で見慣れた光景となっています。空港職員による本人確認ではなく、顔認証システムが搭載された専用機器で、本人確認することができます。このような電子・自動化されたシステムは、利用者の待ち時間を短縮するだけでなく、従業員の業務負担の軽減や空港のセキュリティにも貢献しています。
ヘルスケア業界
病院やクリニックの医療機関では、顔認識を患者のケアに役立てています。カルテへのアクセス、患者登録の効率化、患者の感情や痛みの検出、さらには特定の遺伝性疾患の特定に役立つ顔認識の利用を試験的に行っている医療機関もあります。
介護業界
顔認証システムは、夜間における利用者の徘徊・失踪によるトラブル防止にも活用することが可能です。施設内を所定の時間外で徘徊する人がいた場合、顔認証システムに組み込まれたカメラで検知し、従業員に通知します。
セキュリティ分野
顔認証システムは、万引き犯や組織的な小売業の犯罪者、不正行為を行ったことのある人が店舗に入ってきたときに識別するために使用されます。個人の写真を犯罪者の膨大なデータベースと照合することで、不審人物が店舗に入ってきたときに、アラートや外部のセキュリティ会社へ通知することができます。
人事(HR)分野
顔認証システムによる勤怠管理システムは、あらゆる規模の組織や現場において、タイムカードを廃止した顔認識による打刻などに活用できます。
また、顔認証システムは、24時間365日ノンストップで稼働できるので、職場への出入りを監視するなど、24時間体制のセキュリティを確保するのに役立ちます。また、AI(人工知能)技術の発展に伴い、マスクを着けた状態での認証精度も向上しています。
当社では、独自に開発した「CIVAMS.Face(シーバムス・フェイス)」を勤怠管理システムに採用し、新型コロナウイルス対策と従業員の職場環境の向上を実現しています。
まとめ
AI(人工知能)の発達や社会情勢の変化により、顔認証システムは身近なものになりつつあります。日本でも顔認証システムを軸としたサービスを多くの企業が提供しています。
当社の「CIVAMS.Face(シーバムス・ファイス)」は、ベトナム国内で様々な業種業態で導入され、2021年7月から日本でも試験導入を始めました。現在、希望される企業さまへデモや導入に関する無料相談会を実施しております。当社の顔認証システムにご興味がある方は、お気軽に資料請求やお問い合わせください。
CIVAMS.Face(シーバムス・フェイス)とは
「CMC Intelligent Video Analytics and Management Solution – インテリジェントな画像処理技術を用いた映像解析・顔認識ソリューション」。つまり、顔検出・識別、性別・年齢判定、感情認識、入退室記録などに必要な機能を搭載したソリューション製品です。
CVAMS.Faceの特長
「CIVAMS.Face(シーバムス・ファイス)」は、顔認証システムを既存のIPカメラに接続するだけで使用可能です。認識精度も99%以上かつマスク着用でも検出・認識可能、さらにナンバープレートの識別や動く対象物の検知も可能です。
- 既存のIPカメラ製品に設定するだけ使用可能
- 99.88%の認識精度、マスク着用でも検出・認識可能
- ナンバープレート識別や動く対象物の検知も可能