ソフトウェア開発においてバグが発生する理由と回避方法
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はじめに
ビジネスにデジタルトランスフォーメーションを採用する場合、バグのないアプリケーションを持つことは重要です。バグのないソフトウェアは、ユーザーの欲求不満を最小限に抑え、生産性と顧客満足度の向上を促進するからです。
しかし、小さなアプリケーションから大規模なシステムまで、あらゆる種類のソフトウェアに、バグはつきものです。バグを早期に解決しないと、評判が落ちたり、最悪の場合、有害なエラーが発生して、ビジネスに支障をきたすことになります。
ここで、「そもそも、なぜバグは発生するのか?」という疑問が生じます。そして、これがもう一つの重要な問いである「どうすればバグを防ぐことができるのか?」につながっていきます。
今回は、ソフトウェア開発でバグが発生する一般的な理由と、バグを最小限に抑える方法についてご紹介します。
ソフトウェアのバグとは?
バグとは、プログラムが正しく動作しない、あるいは設計と異なる動作のことで、アプリケーションのエラーや欠陥を指します。
この用語は、19世紀初頭に発明家のトーマス・エジソン氏が自身の技術革新における不具合を「バグ」と表現したことから、技術分野において不具合を表現するために使われ始めたといわれています。
しかし、実際のバグがコンピュータープログラムのエラーを引き起こしたときに、グレース・ホッパー氏がコンピューターサイエンスでこの用語を初めて使ったと考えられています。
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なぜソフトウェアにバグが発生するのか?
バグはさまざまな理由で発生しますが、それらを知ることで予防できます。
最も一般的な理由は以下の通りです。
ミスコミュニケーション
バグは、ビジネスチームとソフトウェア開発チームとのコミュニケーションの失敗から発生することがあります。ビジネスチームが顧客の要求を明確に説明できなければ、ソフトウェア開発者は要求を実現するのに苦労したり、誤った機能を構築してしまい、最終製品が意図したものとは異なるものになってしまうでしょう。
望ましい結果を得るためには、プロジェクトに関わるすべてのチームが要件を徹底的に理解し、ビジネスチームからデリバリーチームまで、全員が最初の段階で同じ見解を持つことが必要です。開発者が作るべきものを正確に理解していれば、早期に正しいものを作ることができ、ソフトウェアにバグが発生する可能性も低下します。
プロジェクト期間中は、すべてのチームが常にコミュニケーションを取り、発生したバグをできるだけ早く解決できるようにする必要があります。
開発者が未熟なため
ソフトウェアにバグを発生させるもう一つの理由は、未熟な開発者が、機能を正しく構築するために必要なスキルと専門知識を持ち合わせていないことです。
このため、社内チームやオフショア開発チームを雇用する際は、厳格な審査プロセスを開発し、採用することが不可欠です。
候補者の技術スキルやソフトスキルを、綿密に設計されたテストで調べ、過去に行ったプロジェクトや一緒に仕事をしたクライアントについて質問することも必要です。そうすることで、候補者が必要とする専門知識を備えているかどうかだけでなく、自社のプロジェクトと同様のものを扱ったことがあるかどうかという情報も手に入ります。
不適切なタイムライン
ビジネスの世界は信じられないほど速いスピードで動いており、誰もが次のイノベーションをいち早く市場に送り出したいと思っています。しかし、質の高いソフトウェアの開発には時間がかかります。もし、ソフトウェア開発プロセスを急ごうとすれば、バグやエラーが発生するリスクが高まり、後にユーザー体験や企業の評判に悪影響を与えることになります。
たしかに、開発チームの経験が豊富であればあるほど、製品発売の段階まで早く到達することができますが、どんなに優秀な人でも不可能を可能にすることはできません。経験豊富なチームは、納期が達成可能か非現実的かを判断し、一定レベルの品質が保証されている場合、製品完成までにかかる最短時間の見積もりを出してくれるでしょう。そのアドバイスに耳を傾け、無理にプロジェクトを急がせない必要があります。少しの辛抱が、将来的にバグの減少やユーザー満足度の向上というかたちで報われるはずです。
要求事項の変更
どんなに慎重にプロジェクトを計画しても、途中で必要な変更を余儀なくされることがあります。必ずしもすべての要件が固定でありませんが、中核となる最も重要な要件は最初から明確に定義し、変更を避けるようにしてください。この核となる機能が変更されると、プロジェクト内のほかの機能にも波及し、混乱が生じることになります。このような状況では、開発者が集中力を欠くため、バグが発生しやすくなります。
どうしても変更が必要な場合は、その変更がプロジェクト全体にどのような影響を与えるか、開発チームにアドバイスを求め、変更を適用する価値があるかどうかを評価する必要があります。ソフトウェア開発についてよく理解していないと、ちょっとした変更がプロジェクトを狂わせてしまうことにつながるかもしれません。
ツールの不具合
ソフトウェアプロジェクトを管理するためにツールを使用することは、ワークフローを整理し、開発をスピードアップさせるための素晴らしい方法です。しかし、ライブラリやフレームワークなど、使用するツールがプロジェクトに害を与えるものではなく、プロジェクトをいかに支援するかを確認する必要もあります。
また、ツールを切り替えると、情報の消失によるバグが発生する可能性があるため、プロジェクト全体で一貫したツールを使用すべきです。
QA(品質保証)テストの不足または欠如
QA(品質保証)テストは、ソフトウェア製品のパフォーマンス、ユーザビリティ、機能性をテストし、発売前にバグを発見するための最良の方法です。ソフトウェアのテスト段階をスキップしたり、それに値する注意を払わなかったりする場合、ソフトウェアはおそらく失敗するでしょう。
QAスペシャリストは、特にアジャイルソフトウェア開発手法において、開発者と密接に連携し、完成した機能をテストします。彼らの役割は、アプリケーションが設計通りに機能することを確認し、ソフトウェアの誤動作の原因となるバグを見つけるために、さまざまな厳密なテストを実行することです。
資料・ガイドの欠如
ソフトウェア開発中にコードを文書化することは、良い習慣です。適切な資料がないと、ほかの人が書いたコードを読んで理解することが複雑になるため、チームメンバーが互いに協力し合うことが難しくなります。
開発者が既存のコードを理解するのに苦労すると、それを基に何かを開発する必要があるときに、バグが発生しやすくなります。明確でわかりやすいコードの記述をすることは、ソフトウェアのバグを回避する最善の方法の一つです。
まとめ
ソフトウェア製品にバグがないことを保証することはおそらく不可能ですが、バグの原因を理解し、これらのプラクティスに従うことで、プロジェクトで発生するバグの数を最小限に抑えることができます。
アプリケーションに最高の品質を確保する努力をすれば、タスクを簡素化し、ユーザーに感動を与える素晴らしいソフトウェアを作ることができるでしょう。
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