クラウドコンピューティングやAWSとは
今更聞けない!クラウドコンピューティングやAWSとは?

はじめに

イノベーションが増幅された新時代に、組織はデジタルトランスフォーメーション(DX)に向けた新たな道筋を開拓しつつあります。

このような時代には、クラウド・コンピューティングなどの革新的なテクノロジーの導入が進むものですが、実際にその選択肢も広がっています。

ガートナー社によると、アマゾンは最新のクラウドインフラストラクチャサービスをいち早く市場に投入しただけでなく、2018年の世界のIaaS(Infrastructure as a Service)クラウド市場で最大のシェアを誇っています。市場はまだ変化していますが、AWSは紛れもなく有名なキープレイヤーであり、多くのパートナーから信頼されています。

では、AWSとは何なのか、他のクラウドコンピューティングサービスとの違いは何なのか、そしてクラウドコンピューティングとは何なのか。この技術を理解することで、将来のDX計画のための有意義なアイデアを獲得することができます。

クラウドコンピューティングとは?

クラウドコンピューティングとは、インターネット上でITサービスをオンデマンドで提供することです。物理的なデータセンターやサーバーを購入・運用・保守する代わりに、アマゾンウェブサービス(AWS)のようなクラウドプロバイダーから、必要に応じてコンピューティングパワーやストレージ、データベースをレンタルすることができます。

クラウドコンピューティングという名称は2000年代初頭から使われていますが、日本で「Computing-as-a-Service」という概念が広まったのは、1960年代に当時の通商産業省(現:経済産業省)が、IBMのコンピュータレンタル市場拡大に対抗し、国産コンピュータ産業を育成するための措置として、企業に、メインフレームを購入するのではなく、レンタルで提供し始めたことからです。

昨今、企業は、顧客体験の向上、新たな収入源の提供、効率性と収益性の向上を実現するソリューションを求める傾向にあります。そして、あらゆる規模の企業に広く適用されている一つの可能な方法が、認定ベンダーによるクラウドコンピューティングサービスです。クラウドコンピューティングは今や、製品、サービス、技術の広範で複雑なエコシステムに発展しています。

クラウドコンピューティングの主な3つのタイプ

クラウドコンピューティングには、大きく分けて3つのタイプがあります。

それぞれのタイプに、サービスやクラウドプロバイダーで複数の種類が存在します。

IaaS(Infrastructure as a Service)

IaaSは、プロバイダーからネットワーク、ストレージ、サーバーなどのコンピューティングリソースに対し、オンデマンドで利用できるクラウドコンピューティングサービスです。お客様のストレージや処理の要件に基づいて、スケーラブルなハードウェアリソースが提供されます。

エンドユーザーは、プロバイダーのインフラ上で、独自のプラットフォームやアプリケーションを操作します。

IaaSを利用することで、必要に応じてリソースを増やしたり減らしたりすることができるため、多額の先行投資や余計な「所有」インフラが不要になります。

IaaSの例

・Amazon Web Services(AWS)

・Cisco Metapod

・Microsoft Azure

・Google Compute Engine(GCE)

Platform as a Service(PaaS)

PaaSは、アプリケーションを開発、管理、ホストすることができるクラウド環境を提供するクラウドコンピューティングサービスです。

プラットフォーム上では、さまざまなテストツールや開発ツールを利用し、アプリケーションを構築・カスタマイズすることができます。

サーバー、ストレージ、ネットワークなどはすべて組織やサードパーティが管理し、アプリの管理は開発者が行います。

PaaSの例

・AWS Elastic Beanstalk

・Windows Azure、Heroku

・Force.com

・Google App Engine

・Apache Stratos

・OpenShift

Software as a Service(SaaS)

Software as a Serviceは、クラウドコンピューティングサービスの一つで、プロバイダーが自社のクラウドベースのアプリケーションへのアクセスを提供するものです。

クラウドといえば、クラウドアプリケーションサービスとしてよく知られているSaaSが、最も広く知られ、使われています。

ソフトウェアをローカルデバイスにインストールする代わりに、ウェブまたはAPIを使用してプロバイダーのプログラムにアクセスして利用し、SaaS上に自分のデータを保存したり、データを分析したりすることができます。ソフトウェアのインストール、管理、またはアップグレードは、サプライヤー側で行われます。

パブリッククラウド、プライベートクラウド、ハイブリッドクラウドなど、それぞれのサービスカテゴリーから選ぶことができます。

SaaSの例

・Google Workspace

・Dropbox

・Salesforce

・Cisco WebEx

・Concur

・GoToMeeting

Software as a Serviceについて詳しく知りたい方は、CMCジャパンの記事をご覧ください。

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お問い合わせ

クラウドコンピューティングのメリット

データバックアップ、ディザスタ・リカバリ(災害復旧)、電子メール、仮想デスクトップ、ソフトウェア開発とテスト、ビッグデータ分析、顧客向けウェブアプリケーションなどは、あらゆる種類、規模、業種の組織がクラウドを採用しているユースケースのほんの一例です。

ここでは、Amazon AWSが説明するクラウドコンピューティングのメリットを紐解き、それがあなたの会社の変革にどのように役立つかを確認してみましょう。

アジリティ

アジリティ(agility)とは、機敏性のことで、不安定で不確実な環境に機敏に対処し、最終的には優れた成果を上げるための戦略です。

クラウドを利用すると、さまざまなテクノロジーに素早くアクセスでき、より迅速な創造が可能になります。計算機、ストレージ、データベースはもちろん、IoT、機械学習、データレイク、アナリティクスなど、必要に応じてリソースを瞬時に立ち上げ、数分で新しいテクノロジーを展開することができます。

クラウドコンピューティングでは、将来のピーク時の企業活動を管理するために、前もってリソースを過剰に用意する必要はありません。その代わり、クラウドコンピューティングの柔軟性を利用して、必要な量のリソースを割り当て、ビジネスニーズに応じて瞬時に増減させることができるのです。

コスト削減

クラウド・コンピューティングの利点の一つは、企業が独自のITインフラを構築・維持するための初期費用や複雑さを回避し、使った分だけ、使ったときだけ支払うことができることです。

また、専門のベンダーにアウトソーシングすることで、価値や生産性が向上することは、自社で行うよりもはるかに大きいでしょう。

スケーラビリティ

クラウドを使えば、新しい地域に進出し、数分でグローバルに展開することができます。

これを可能にするのが、AWSのようなクラウドコンピューティングの主要プロバイダーのグローバルなインフラです。

オンプレミスからクラウドへの移行

オンプレミスのレガシーデータをクラウド基盤に移行することを「クラウド・マイグレーション」といいます。

企業のオンプレミスのレガシーデータには、企業のアプリケーション、データベース、サーバー、ネットワーク機器などのコンポーネントが含まれています。クラウド移行前のレガシーデータは、データ所有者が本社内に持つデータセンターなど、社内の物理的なITインフラに保存されていますが、クラウド移行とは、このデータをAmazon AWS、Microsoft Azure、Google Cloudなどのクラウド・インフラに移すことを意味します。

クラウド・マイグレーションの詳細はこちら

AWSの定義

Amazon Web Services(AWS)は、世界で最も包括的で広く採用されているクラウドプラットフォームであり、200以上のフル機能のサービスを世界中のデータセンターから提供しています。

AWSは、さまざまなクラウドコンピューティング製品とサービスで構成されています。サーバー、ストレージ、ネットワーク、リモートコンピューティング、Eメール、モバイル開発、セキュリティなど、すべてがアマゾンの非常に成功したセグメントによって提供されています。

また、オーストラリア、インド、インドネシア、イスラエル、ニュージーランド、スペイン、スイス、アラブ首長国連邦(UAE)に、さらに24のアベイラビリティー・ゾーン※と8つのAWSリージョンを追加する計画を発表しています。

AWSリージョン※とアベイラビリティー・ゾーンのモデルは、高可用性を必要とするエンタープライズアプリケーションを実行するための推奨アプローチとして、ガートナー社に認められています。

※アベイラビリティー・ゾーン…1つのAWSリージョン内でそれぞれ切り離され、冗長的な電力源、ネットワーク、そして接続機能を備えている1つ以上のデータセンターのこと。

※AWSリージョン…AWSのデータセンターが存在している物理的な「国や地域」のこと。

AWSの歴史

シナジー・リサーチ社によると、AWSは登場以来10年間で市場の30%以上を占め、世界で最も成功したクラウドインフラストラクチャ・プロバイダーに成長しました。

AWSは、2000年に設立されました。当時のAmazon.comは、現在とはまったく異なる企業であり、規模の問題に悩まされていたEコマース企業に過ぎませんでした。そのため、同社には、急速な拡大に対応するための強固な社内の仕組みを構築する必要があり、それが後のAWSの基礎となりました。

2006年、アマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)は、ITインフラサービスをウェブサービスのかたちで企業に提供を開始しました。

AWSのメリット

コスト削減

AWSは、初期費用や長期契約を必要としない低コストの従量制サービスを提供しています。

グローバルなインフラを大規模に構築・運用しながら、そのコスト削減分をお客様に還元しているためです。

セキュリティ

AWSは、業界の専門家によって認定・監査された、安全で信頼できる技術プラットフォームです。

AWSは、現在の市場で最も適応性が高く、安全なクラウドコンピューティングプラットフォームとして設計されています。その中核となるインフラストラクチャは、軍やグローバル銀行、そのほかの知名度の高い企業のセキュリティニーズを満たすように設計されています。AWSは、90のセキュリティ基準とコンプライアンス認証を提供しており、顧客データを含む117のAWSサービスはすべて暗号化機能を備えています。

アジリティ

AWSは、広大なグローバルクラウドインフラストラクチャを提供し、迅速な作成、テスト、反復を可能にします。

ハードウェアの調達に何週間も何ヵ月もかけるのではなく、新しいアプリケーションを迅速に展開し、ワークロードの増加に合わせてスケールアップし、需要の減少に合わせてスケールダウンすることができます。

また、AWSは、機械学習や人工知能、データレイクやアナリティクス、IoTなどの新技術だけでなく、計算機、ストレージ、データベースなど、より多くのサービスやその中の機能を提供しています。

信頼性

AWSは、企業が自社のウェブサイトを運営したり、自社のサーバーにデータを保存したりするよりも、はるかに安全であることは間違いありません。

AWSは現在、世界各地で数十のデータセンターを運営しており、そのすべてが常に監視され、細心の注意を払って管理されています。さまざまなデータセンターがあることで、世界の一部で災害が発生しても、全世界のデータが失われることはありません。

また、データセンターとそこに保管されているすべてのデータは安全であり、アマゾンのクラウドサービスに関する専門知識により、障害や潜在的な攻撃を24時間体制で迅速に発見し、解決することができます。

現在、AWSは信頼性が高く拡張性があり、低コストのインフラストラクチャ・プラットフォームをクラウドで提供し、世界190ヵ国の何十万ものビジネスを支えています。

そのユニークな機能と革新性により、アマゾンはクラウド市場の3分の1以上を占めています。

CMC Japanでは、AWSの素晴らしいクラウドコンピューティングサービスに加えて、日本の企業に特化したさまざまなクラウド関連サービスを提供しています。

AWSサービスの詳細については、こちらのボタンをクリックしてください。


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