ベトナムオフショア開発人月単価

アウトソーシングは、その拡張性と柔軟性から、コスト削減や時間短縮に繋がることが証明されています。この記事では、ベトナムオフショア単価や世界のITアウトソーシング会社の相場を詳しくまとめます。

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目次

ベトナムオフショアのメリット・デメリット

ベトナムオフショアのメリット

  • コスト削減:ベトナムへのアウトソーシングの最大のメリットは、優秀な技術者を安価で手に入れられることです。中国やフィリピンなどの他のアウトソーシング先で同じ人材を雇用するよりも、かなり低いコストで利用することができます。CIOマガジンによると、外国企業がベトナムでアウトソーシングソフトウェア開発をする場合、ほぼ90%のコストを削減することができるという。さらに、Outsource Vietnam(あるアウトソーシング代理店)によると、ベトナムへのアウトソーシングソフトウェア開発コストは、インドよりもほぼ1/3安くなるとのことです。まさにこの理由から、ベトナムはMarketInsider(2019年)による「アウトソーシングに最適な国」の世界ランキングで5位にランクインしました。
  • ベトナムは日本語が上手な人が多い国

ベトナムは日本に対して好印象を抱いているため、友好的なコミュニケーションを取りながらビジネスを進めることができます。また、ベトナム人は勤勉で真面目と言われており、その国民性が日本人と似ていることもビジネスパートナーとして選ばれる理由です。

また、ベトナムでは日本語教育に力を入れている学校が多く、日本に留学する学生も多いため、日本語が理解できる若者がたくさんいることもメリットです。

  • 若くて教育熱心な人口:Statistaによると、ベトナムの労働人口は約7430万人で、40~45%が35歳以下です。また、ソフトウェア開発のアウトソーシング需要が高まっていることを認識したので、ベトナム政府はエンジニアリングとサイエンスに重点を置いています。現在、ベトナムでは、250以上の大学と187の専門学校を通じて、様々なプログラミング言語の技術トレーニングが行われています。その結果、ベトナムには、毎年40万人の大学を卒業したエンジニアと、5万人の専門学校を卒業したエンジニアがいます。

このことは、ベトナムへのアウトソーシングを希望する顧客の高い要求水準に応えるための十分な環境が整っていることを意味します。

  • 社会経済的安定性:東南アジア諸国と比較すると、ベトナムは比較的社会的・政治的に安定しています。また、ベトナムはGlobal Peace Indexによると、アジア太平洋地域で最も安全な国として12位にランク付けされました。

このことは、外国企業がこの国で大きな紛争や不安のないビジネスを期待できることを意味します。

  • 良好な投資環境:ベトナムは、EUや米国との新たな自由貿易協定、強固なITインフラ、物流の改善、安価な労働コスト、若い労働人口などにより、外国直接投資(FDI)のホットスポットになっています。

ベトナムは過去10年間、外国人投資家から1430億米ドルという非常に大きな投資を集めています。

さらに、ベトナム政府は、2030年までに500億米ドルを外国投資として国内に導入することを目的とした決議55を発表しました。この決議は、外国投資を阻害する規制を改正し、品質、効率、環境保護の基準を明確化することを目的としています。

  • 大手IT企業の存在:多国籍企業や大手IT企業は、ソフトウェア製品開発、アプリケーション開発、その他のITサポートサービスをアウトソーシングすることで、すでにベトナムに強力な足場を築いています。これらの企業には、Intel, Microsoft, LG, Samsungが含まれます。

また、IBM、Sony, Cisco, Bayerなどの企業も、IT関連業務のアウトソーシングをベトナムで進めています。

このような企業の進出は、ベトナムが大規模なアウトソーシングやオフショアソフトウェア開発プロジェクトに対応できることを十分に証明しています。

ベトナムへのアウトソーシングの主な課題

  • 統一されたデータ保護法がない: 残念ながら、ベトナムには国内データ保護法がありません。ベトナムでは、複数の政令、規則、法律に基づき、個人情報保護の法的枠組みが定められています。知的財産権を保護するための信頼できる法律がないため、ベトナムへの投資を計画している外国企業にとって大きな障害となっています。
  • 文化の違いにより、認識の違いが生じやすい:アウトソーシング先と日本との間には、様々な文化の違いがあります。価値観、ビジネスマナー、仕事観など多様な違いがあります。この違いがトラブルの原因になる可能性があります

例えば、一般的に契約書にない海外業務は行われません。要件定義がしっかりしていないと、発注側にとって品質の悪い製品になる恐れがあります。

全体として、ベトナムへのアウトソーシングのメリットはデメリットを上回ります。そして、課題があれば、その解決策を一緒に考えることができます。

ベトナムオフショア開発単価は、以下の表の通りです。

人月単価 (万円)

プログラマー

シニアエンジニア

BrSE (ブリッジSE)

PM

ベトナム

31.73

39.88

51.34

57.94

出典: https://www.offshore-kaihatsu.com/ 

* プログラマー:コーディングや簡単なシステム開発を担当する方。

* シニアエンジニア:システムの設計・開発を担当する方。

* ブリッジSE:ビジネスサイドとエンジニアサイドを繋ぐ役割を担当する方。

* PM(プロジェクトマネージャー):プロジェクトの企画・実行を担当する方。PMは、人材の確保、企画立案、予算・納期の設定、作業計画・工数の決定、問題解決、顧客対応、交渉など、幅広い業務を担当します。

ベトナムオフショア単価の特徴と傾向

  • 都市別の単価:ベトナムでは、ホーチミン市とハノイがオフショアの人気都市で、ホーチミンの単価はハノイより高いです。ダナンやフエなどの新興都市の単価は最も安いです。また、ビジネスの傾向も都市によって異なります。例えば、ハノイでは日本市場をターゲットにしたオフショア開発会社が多く、ホーチミンでは欧米をターゲットにした会社が多くなっています。
  • BrSEの単価は時間の経過とともに上昇している:一般的に単価が抑えられているベトナムで、BrSEの価格が上昇しています。BrSEは、文化の壁を越えたコミュニケーション能力、技術的な知識、プロジェクト管理能力などが求められるため、決して楽な役割ではありません。ベトナムはIT資源が豊富ですが、日本市場の需要に比べるとブリッジSEは今はまだ不足しており、単価が上昇する傾向があります。

ベトナムオフショア単価を他国と比較

プロコード V.S. ローコード:いつ、どちらを使うか?

人月単価 (万円)

プログラマー

シニアエンジニア

BrSE (ブリッジSE)

PM

中国

42.09

52.06

84.78

85.77

ベトナム

31.73

39.88

51.34

57.94

フィリピン

36.25

49.63

71.07

65.83

ミャンマー

24.47

37.89

48.59

62.81

バングラデシュ

29.64

39.64

69.64

46.07

インドネシア

34.72

51.56

67.97

83.90

出展: https://www.offshore-kaihatsu.com/ 

ベトナムのプログラマーの平均単価は約317,300円/月で、中国、フィリピン、インドネシアより低いです。

ベトナムより単価の安い国は、ミャンマー、バングラデシュの2カ国です。これらの国は人件費が安く、IT産業の育成に力を入れているため、今後オフショア先として発展していくでしょう。ミャンマー人は高い日本語能力、バングラデシュ人は高いIT能力を持つと言われています。ただし、これらの国は現在、インフラが弱く、国情が不安定であることを考慮する必要があります。

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