ローコードとは?

【3分でわかる】ローコード(Low-code)とは?メリットやデメリット

ローコードとは、従来より少ないコードとドラッグ&ドロップでアプリケーションやシステムを開発できる技術のことです。デジタルトランスフォーメーション(DX)の促進が求められている今日では、ローコードやノーコードは必須のテクノロジーであると言えます。

 

本記事では、ローコードの定義や注目されている背景、メリット・デメリット、ノーコードとの違いなどについてわかりやすく解説します。

目次

ローコード(Low-code)とは

まず初めに、ローコード(Low-code)とは何か、そして今なぜ注目されているのかについて解説します。

ローコードの定義

ローコード(Low-code)とは、

 

「従来のプログラミング言語によるコーディング作業を最小限に抑え、主にビジュアルツールやドラッグ&ドロップ操作を活用してアプリケーションやシステムを開発できる技術」

のことです。その魅力は、何といってもプログラミングスキルが高くない人でもアプリ開発やシステム改善を行うことが可能であるという点です。

ローコード開発が注目されている背景

ローコード開発が注目されている理由には、主に以下の2つの要素が挙げられます。

急速に変化する社会への対応

「ChatGPT」を始めとしたAI(人工知能)の台頭により、デジタル化がかつてないほどのスピードで進んでいます。企業は、競争力を維持するために、この変化に柔軟かつ迅速に対応することが求められており、スピード感をもってシステムやアプリケーションの開発およびアップデートを進めていく必要性があります。 上述したように、ローコード開発は、従来の開発手法に比べて高速にアプリケーションを開発できるため、DXを推進する上でなくてはならない技術であると言えます。

エンジニア不足の解消

多くの企業でITエンジニアの需要が増加する一方で、人材不足が深刻化しています。ローコード開発はプログラミングスキルが必要最低限で済むため、エンジニア以外の人材も開発に参加できるようになり、安定感のある開発体制の構築にもつながります。

ローコード開発のメリット/デメリット

次に、ローコードのメリットとデメリットについてわかりやすく解説します。

メリット

ローコード開発のメリットは以下の通りです。

開発速度の向上

ローコード開発では、コーディング作業が最小限になるため、開発速度が大幅に向上します。これにより、短期間でのアプリケーション開発や迅速なシステム改善が可能となります。

開発コストの削減

プログラミングスキルが高くない人でも開発が可能なため、専門的なエンジニアを雇用する必要が減り、開発コストが削減されます。また、開発時間の短縮により、全体の開発コストも低減されます。

ビジネス部門との連携強化

これまでのシステム開発では、開発チームが主体となって行われてきました。しかし、ローコード開発においては、ビジュアルツールを使用することで、ビジネス部門とエンジニアの連携が容易になり、これまで以上にユーザーニーズに応じたアプリケーション開発がスムーズに行えるようになりました。

柔軟なカスタマイズ

ローコード開発は、コンポーネントベースのアプローチを採用しているため、既存の機能やカスタム機能を組み合わせて独自のアプリケーションを作成することが容易になります。

デメリット

一方で、ローコード開発には以下のデメリットがあります。

機能制限

ローコード開発プラットフォームの機能やテンプレートが限られているため、複雑なアプリケーションや特殊な機能を実装することが難しくなります。

セキュリティの懸念

プラットフォームが提供するセキュリティ対策に依存するため、十分なセキュリティが確保されていない場合があります。また、プラットフォーム側のセキュリティ対策が不十分であれば、企業全体のセキュリティに影響を及ぼす可能性があります。

パフォーマンスの問題

ローコード開発では、一部の処理がプラットフォーム上で行われるため、パフォーマンスが低下することがあります。特に、大規模なアプリケーションや高い処理能力を要求するシステムでは、パフォーマンスの問題が顕著になることがあります。

ローコードとノーコードの違い

次に、ローコードとよくセットで耳にする「ノーコード」についてもご紹介します。

 

ローコード開発とノーコード開発は、どちらもコーディング作業を最小限に抑える開発手法ですが、以下のような違いがあります。

対象ユーザー:

ローコード開発は、プログラミングの基本知識を持っている人がターゲットであり、一定のカスタマイズが可能です。一方、ノーコード開発は、プログラミング経験が全くない人でも利用することができ、より簡単な操作でアプリケーションを開発できます。

 

カスタマイズ性:

ローコード開発では、プログラムの一部を手動でコーディングすることで、カスタマイズが可能です。しかし、ノーコード開発では、プラットフォームが提供する機能やテンプレートに制約され、カスタマイズの範囲が狭くなることがあります。

 

開発の複雑さ:
ローコード開発は、一部のコーディングが必要な場合がありますが、ノーコード開発は完全にコードを書かずに開発ができます。そのため、ノーコード開発の方が開発の敷居が低く、より手軽にアプリケーション開発を始められます。

 

適用範囲:
ローコード開発は、中規模のアプリケーションやシステム開発に適しており、多少の複雑さがあるプロジェクトにも対応できます。一方、ノーコード開発は、小規模でシンプルなアプリケーションやプロトタイプ開発に適していますが、複雑なプロジェクトには向いていない場合があります。

数字で見るローコード/ノーコード

ここでは、ローコードやノーコードに関するデータや未来予測をご紹介します。

・Gartner

「2025年までに、アプリの70%がノーコードまたはローコード技術を用いて構築される」

・mendix

「開発経験のないユーザーの70%が1か月でローコードを習得」

「組織の33%は、ノーコードまたはローコードを使用することで、より優れたデジタル顧客体験を構築することを計画している」

・451 Research

「ローコードプラットフォームは、開発に要する時間を50%から最大で90%削減可能」

・TechRepublic

「現在、世の中にあるアプリの60%がIT部門以外で構築されている」

まとめ

ローコードやノーコードは、プログラミングの専門知識がない人でもアプリケーションやシステム開発に参加できる点です。これにより、迅速な開発やIT人材不足問題の改善へとつながり、円滑なDX推進が実現できます。ただし、カスタマイズ性に課題があるため、特に大規模なシステムやアプリケーションを開発したい場合は、専門家による開発が必要です。

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